子供のいる家庭での犬の飼い方・選び方

 

★小さな子供のいる家庭で飼うなら…

まず、お願いしたい事があります。
お子さんの情操養育の為に犬を飼うのであれば一旦思い留まって下さい。
犬には心があります。犬という動物がどんな生き物なのか理解出来ない時は、お子さんにとって犬は単なる「おもちゃ」でしかない可能性があります。
お子さんが「犬」は心のある生き物で、自分か守らないといけない生き物であることを自覚して初めて飼う価値が出てくるのです。

★アレルギーに注意!

お子さんがアレルギーで犬を飼えなくなった…なんてケースがあります。
犬は物ではありません。事前にしっかり検査をするなど、
慎重に対応しましょう。


★お子さんに正しい飼い方を示さなければ意味がありません

あなたはお子さんのお世話と愛犬のお世話をしなければいけません。もし、あなたが主婦だとしても、朝ご主人を送り出し、お子さんのお世話をしながら家事をこなし、愛犬のお世話もしなければいけません。ご主人の理解・協力を得つつ、お子さんと一緒に愛犬を守り・育てる事が出来るのであればよいかとは思います。
そして、正しい犬の飼い方(※しつけの基本ページ参照)を、お子さんに教え示しながら育てる事が出来れば、本当の意味でお子さんの情操教育にも繋がるはずです。

 

★愛犬から学ぶ事とは~犬を飼うメリット~

では、犬を飼う事でお子さんにどんなメリットがあるのでしょうか?

命の大切さを学ぶ
ゲーム世代の現代の子供達は、ゲーム内で行われるように、生死を簡単に感じてしまう錯覚を持ってしまう
可能性があります。リアルに心のある生き物を慈しみ、育むことで、いつか「死」に直面した時、
必ず悲しみを感じながらも学びを得るはずです。
強さと優しさが身につく
自分より弱いものという認識を持ち、自分がお世話をし、守らなければいけないと意識から、責任感を持つ事や、
自分の社会の中での役割を見出す事が出来ます。また、リセット出来ない「命の大切さ」を身につけている事により、
他者への思いやりが生まれます。つまり、他者への共感であったり、察しであったりと、社会性が磨かれ、
人としての本来の強さ・優しさを身につける事が出来るのです。

イギリスのことざわにこんな言葉があります。

学問なき経験は、経験なき学問に勝る。

しかし、メリットになるはずのものが、デメリットになり得る事もあります。
その要因は、親であるあなたにあるのです。

あなたが間違った飼い方をした時、お子さんはそれを見て、間違ったメッセージを受け止め、
認識してしまうでしょう。例えば・・・

  • 愛犬を叱る際、叩くなど手をあげてしまったり、感情的に怒ったりする。
    「叱る」と「怒る」は違います。
  • ワクチン・フィラリアなど、最低限しなければいけない予防をしない。
  • 不衛生な環境(お手入れや犬舎のお掃除)
  • 命とお金を天秤にかける(治療にはお金がかかるのです)

ほんの一例ですが、親が愛犬を育てる上で、正しい知識を持ち、愛情を持ってわんこと向き合うことが
出来ないと、その様子をお子さんはしっかりと見ているのです。
それは、心の引っ掛かりや傷にもなり得るでしょうし、
子は親の鏡といいます。あなたが本当に愛情と責任を持って、犬を飼う事が出来れば、
お子さんの情操教育は自然に成立していくのです。
正しい知識と正しい飼い方を!

 

★愛犬と暮らす為の第一歩!まずはここから!

ペットOKの物件である事
持家の方は全く問題ないのですが、賃貸の場合は、必ずオーナーさんの許可を得るなどしましょう。
管理人さんが常駐してないから大丈夫、とか吠えないから大丈夫というのは間違いです。隠れて飼う事は
犬にとっても幸せではないのではないでしょうか。犬が吠えるのは理由がありますし、ペットの匂いが部屋について、
後々嫌な思いをすることもあるでしょう。
経済的な余裕を
犬を飼う事はお金がかかります。買ってから必要な物品もありますし、日常的にフードやペットシーツ、
ワクチンやフィラリア投薬、何よりも保険がきかない事が多いので、多額な費用がかかる場合もあります。
また、壁紙や家具をかじったりといたずらをすることも!賃貸の場合は当然修繕費がかかります。
また、真夏の暑い日にお留守番させる場合は、エアコンを適温にかけ続けなければいけません。
もし忘れでもしたら熱中症で命を落としてしまいます。
愛犬にかけるだけの経済的余裕を考えておきましょう。くれぐれも命とお金の天秤を考える事のないように!
真剣に家族会議を
家庭内での役割分担や、お子さんが小さいうちはしっかりと言い聞かせるようにしましょう。
また、お子さんが小さいうちは旅行など外出の機会も多いでしょう。そんな時に愛犬はどうするのかも
しっかりと考えておく必要があります。

★家族で飼う場合はこんな事に注意!

  • 構いすぎないようにしましょう。犬が家にやってくると、嬉しくてつい構いすぎてしまいます。
    ただ、それはNGです。環境が変わって、見た事もない人達が周りにいたら、
    あなたでもストレスになるでしょう。赤ちゃんわんこの中には、環境の変化だけでもストレスで下痢をする子もいます。赤ちゃんわんこは1日の2/3は寝ています。
    1週間位はおトイレの練習とご飯、起きているようであれば5~10分程の遊びで、
    あとはゲージで静かにさせておきましょう。
  • 必ずケージに入れましょう。
    ケージに入れることは犬のしつけで重要な事になります。人間の赤ちゃん同様、
    何でも口に入れてしまったりという危険からの回避の意味もあります。
    また、テリトリー意識のある犬にとってケージのエリアがテリトリーとすることで、吠えや噛みつきの抑制にもつながるのです。特に小さなお子さんがいる場合、
    何よりも犬のセーフティゾーンになります。
  • 家族みんなでしつけをしましょう。
    愛犬は家族の一員です。しつけも家族皆でしましょう。家族で、違うコマンドや違う方法でしつけをする事で、
    愛犬は迷ってしまいます。家族皆同じ形で、しっかりしつけをすることが必要です。
    また、犬は家族の会話や様子で、家庭内のリーダーが誰かを判断します。家庭内での順位を愛犬にしっかりと
    認識させることが必要になります。

他にも色々ありますが、ここでは最低限の事を書いておきます。
詳しくはしつけの基本ページをご覧になって頂ければと思います。
いずれにせよ、飼い主さんとの信頼関係を強く深める事が最も大事になります。

★どの犬種がよいのか考えましょう。

本題に入ります。犬種の選び方です。
お家の環境にもよりますが、お子さんがどうしても犬の扱いや力の加減が分からない場合は、
中・大型犬がよいと思います。比較的、中・大型犬はどっしり構えて優しくおおらかな性質の子が
多い傾向があります。

飼い主に忠実で、頭がよく、忍耐強く、おっとりした優しい性格です。運動量は高いので、ある程度の長いお散歩や、社交性が高く遊び好きなので、十分に遊んであげる必要があります。同様にラブラドール・レトリーバーも聡明で、飼い易い犬種ではあります。ラブの場合、カラーによっても性格の違いがあったりするので、吟味する必要があるでしょう。毛はどちらもかなり抜けますのでこまめなブラッシングを。
レトリーバー系によくみられる疾患としては、股関節形成不全があげられ、これは股関節の発育・成長に異常が見られる疾患で遺伝的要因が強いと言われます。
バランスの良い食事と運動を心掛けましょう。※経験上、ラブの方がやんちゃな気がしますが…個体差はあるでしょう。

⇒ゴールデン・レトリーバーの飼い方はこちら

⇒ラブラドール・レトリーバーの飼い方はこちら

 

穏やかで忍耐力があり、元来、狩猟犬だった事から遊びや探検好きなので、子供の遊び相手にも適しています。好奇心旺盛で興味のあるものを追って単独行動をとってしまったりと興奮する場合もあるので、十分な運動と遊びをしてあげるとよいでしょう。吠えると声が大きいので、小さな頃から臆病にならないように色々な体験をさせましょう。

⇒ビーグルの飼い方はこちら

上記で挙げた犬種はあくまで一例です。
当サイト別ページの犬種別飼い方もご参考頂き、犬種をご検討下さい。