人間同様、犬も予防接種が必要です。ただ、人間と違いワクチンによる抗体が短い為、毎年の接種をするのです。(感染症予防子混合ワクチンに関しては、最近では毎年でなくても大丈夫という説も出てきていますが…)ここでは、ならなくてよい病気に対しての予防をご紹介します。
- 狂犬病
- 狂犬病予防法によって生後3ヵ月以上の犬に年1回のワクチン接種が義務づけられています。狂犬病ウイルスは、感染した動物の唾液中に大量に存在するため、感染動物に咬まれると咬み傷からウイルスが体内に侵入し感染してしまいます。狂犬病は致命的な病気であり、発症すれば有効な治療法はありません。
各種役所に届け出が必要ですが、一般的にはかかりつけの獣医さんで手続きをしてもらえます。
- 混合ワクチン
- 仔犬の場合、お母さんからもらった移行抗体が無くなる生後2ヶ月位に注射をしましょう。次は生後3~4ヶ月位に2~3回注射を受けることによって抗体をしっかり作りましょう。その後は一般的に年1回の接種になります。
《5種混合(1~5)ワクチン、8種混合(6~8が加わる)ワクチン》
◎予防出来る病気
1.犬ジステンパーウイルス感染症 2.犬パルボウイルス感染症
3.犬アデノウイルス2型感染症 4.犬伝染性肝炎
5.犬パラインフルエンザ感染症 6.犬コロナウイルス感染症
7.犬レプトスピラ感染症(ワイル型) 8.犬レプトスピラ感染症(カニコーラ型)
- フィラリア
- 蚊を媒介にし、心臓に寄生します。
蚊が飛び始める春から初冬まで毎月1回予防薬を投与することで感染を防ぎましょう。
予防薬は、飲み薬、注射、皮ふに滴下するスポットタイプがあります。
- ノミ・ダニ等寄生虫
- 動物病院専用で取り扱っている駆除薬は、安全性の高い駆除薬で、簡単に予防にも使えます。
ノミ・ダニが寄生すると痒みから皮膚病の原因にもなりますので、必ず行いましょう。
- 腸内寄生虫
- 特に仔犬のうちは腸内に寄生虫が残っている事があります。下痢などする場合はこの可能性もあります。糞便検査で簡単に見つけ、駆除することができます。
- 去勢手術
- 男の子特有の病気予防につながります。また、性格や行動面でも攻撃性が低下して穏やかな性格になり、しつけがしやすくなる傾向もあります。特に決まった手術時期はありませんが、健康面からもできるだけ早めの手術を推奨します。性成熟に達する前に去勢すれば、性的衝動は発達しません。
〈去勢手術をした場合予防できる主な病気〉
精巣の腫瘍
前立腺腫瘍をのぞく前立腺疾患(前立腺肥大、前立腺炎)
会陰ヘルニア
肛門周囲腺腫
- 避妊手術
- 女の子特有の病気予防につながります。不妊手術は生後6ヶ月以内に行うと、生殖器が未発達で小さく腹腔内の脂肪組織も少ないのでより簡便かつ安全性の高い手術となります。生理もなくなります。
最初の発情が来る前に行うと、乳腺腫瘍の予防にもつながります。
〈避妊手術をした場合予防できる主な病気〉
卵巣嚢腫、卵巣腫瘍
子宮蓄膿症
乳腺腫瘍(但し、初回発情前に卵巣を摘出した場合)
注意point!
一般的に避妊去勢をすると太りやすくなる場合もあります。食事管理と適度な運動でしっかり管理しましょう。